Author Archives: YokoKelley

野次馬根性

今朝8時ちょっと過ぎ、廊下を遠慮がちに歩いてくるヌービーの足音を耳にしました。 「(既に)5時に出たのにまた出たい?」とつぶやきながら玄関の戸を開けたとたんに目に入ったのは、赤い光を点滅させたパトカー。おや、事故、それとも誰か病気?眠気もすっかり覚めて、よーく見ると、家の直ぐ前の道路には黒っぽい車がずらりと並び、その中にひときわ目立つ白い車にはSTATE TROOPERのサイン、そして筋向かいの家の車庫の前にはFBIの文字の入ったジャケットを着た人が4、5人立っています。 しかし、ものものしい雰囲気にもかかわらず何事も起こりそうにありませんので、いつもの通りのモーニングテイーを作りゆっくり窓辺にもどって来ると、2人のFBI捜査官が黒い車になにか詰め込んでいます。一人は3個の額縁、もう一人は写真機か映写機らしい物を2台ほど。 その向かいの家には毎週金曜日の夕方、3、4台の車がやってくるのには、今の家に引っ越して来た直後から気はついていましたが、特に騒音をたてるでもなく、ポーカーかブリッジとかのカード遊びでもするのだろうとそれ以上は考えていませんでした。  それが今日!静かな住宅街での早朝のFBI手入れ捜査! 捜査の的は何であったかは推測するほかありませんが、野次馬根性を充分満足させる出来事でありました。 そこで、ネブ柳を一つ、秋深し隣は何をする人ぞ をもじって 春浅し向かいの人はなにをした   陽子 おそまつでした。  

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“Whom”は消失しつつある

whom は英単語のなかから消えつつあるという記事(by Megan Garber,The Atlantic April 2013)に、「そんなー、中学、高校を通して6年間、いや、補習授業や入試勉強を加えると6年以上の時間をかけて学んだ英文法をそうそう簡単に変えてもらっては困ります」が私の反応でした。 しかし、非英語圏人の苦労等聞く耳もたぬとばかりに、記事はまず、グーグルのdigitalized booksに現れる総計4億の単語を探索した結果、単語 whom の使用は1930年代には3,352回、1990年代には1,492回であったのが、2000年代には902回に減少している事実を述べ、次に 記事の大半をさいてその理由を挙げています。話し手(発言者)が whom 即ち who の目的格を使用して、意志を明確にする行為は、文法通りで正しくはあるが、それは、ともすると尊大との印象ををあたえる。それは、カジュアルを良しとする今時の風潮に会わない。 今時の風潮といえば、言うまでもなく、スマートフォーンを初めとするハイテクも”whom”の消失に拍車をかけている。ハイテク世界には独自の文法 e-grammar が存在し、そこでは従来の文法はどんどん崩れている(例えば、大文字のI の代わりに小文字のiを使うのはすでに普通になっています)。 ところで、この記事の最初には”For Whom The Bell Tolls” ヘミングウエイの有名な小説の題名(誰が為に鐘は鳴る)と”whom”の言葉が葬儀車に乗せられているイラスト出てきます。もう、whom は雅語扱いです。 50年後には”whom”の説明が必要になる?

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What’s new in American Health Field 米国健康事情

Hand hygiene 手の衛生 近年の健康医療分野における変化のうちとりわけ目立つのは、容器に入ったalcohol-hand-rubを病院クリニックに限らず人の集まるところはどこでも見かける事です(出典: Hands Across America by David Owen, The new Yorker March 4 ,2013)。 米国においては毎年、約2百万件の院内感染が報告されていますが、これは患者20人に一人が院内感染する割合となります(患者数約150万人,出典同上)。院内感染はしばしば難治で致命的です(死亡例数約10万、出典同上)。院内感染の最も効果的な予防法は手の清浄(hand hygiene)にあります。医療分野で働く人は手の清浄に努めなければなりません。更に、患者自身もhand hygiene に心がける必要があります。2002年以降、CDC(the Centers for Disease Control and Prevention)はWHO や他の保険機関と共同でHand Hygiene Guidelineを公表してHand Hygieneの徹底につとめています(出典: CDC web site)。 如何に手の清浄を保つかが重要な点ですが、最良とされる流水と石けんでの手洗いは、忙しい職場ではつい後回しになりがちで、又、水道設備に欠ける所もあり、実行困難な面があります。この欠点を補う方法として注目されてきたのがalcohol-based hand sanitizers or alcohol-hand-rub dispensersです。この清浄剤は最低60%のアルコールを含み、使用後手の病原菌数を直ちに減少しますが、すべての病原菌を除去するわけではありませんし、手の汚染がひどい場合は、やはり最初に水洗する必要があります(出典: CDC web … Continue reading

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安全挨拶の話題その2

先日『握手を廃止しお辞儀を採用』というブログを入れました。これは、手が感染伝達の主原因である事から考えて、手を触れず互いの肘をさわる挨拶(safe shake)を導入する案や、手の衛生(hand hygiene)をより徹底させるために、流水とせっけんによる手洗いに替わるアルコール性のハンドクリーナー(alcohol-based hand sanitizer)を紹介したものです。 ブログを入れた次の日、夫ノーマンが、私がブログで紹介した事は既に実行されていると報告してくれました。ノーマンは予約無しで行けるクリニックurgent care clinicで働いているのですが、その日、咳をしながらやって来た患者さんが「私は咳をしていますので、挨拶は肘を使ってします」と言ったということでした。 そこで、この挨拶の仕方を安全挨拶とよぶことにしました。 もう一つ、今日、サンドイッチ店でトイレを借りたノーマンは、「ペーパータオルデイスペンサーには肘を使う絵が貼ってある」と報告しました。 CDC(The Centers of Disease Control and Prevention)主導の手の衛生徹底運動は次第に実を結びつつあるようです。

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早苗叔母さんの着物

引っ越し続きがたたって6年もの長い間着物の虫干しをしていないことに気がつきあわてて箪笥から着物を取り出し、涼しい地下室に下げています。日本での虫干し時期は春先のようですが(いかんせん記憶がはっきりしません)、私は虫がショックで死ねば願ってもないことと寒い時を選んでします。幸い、虫がついた様子はみえません。 最初に吊るした着物は、早苗叔母からの遺言でゆずってもらった紋付です。すそ模様の柄(鳳凰ともくれんの花)や仕立て具合からみてかなり古い着物です。出来上がって直ぐは真っ黒であったでしょう地色もあちこちあせて紫色になっています。 祖母(母の母)が早く亡くなったので、母は妹(早苗叔母)を特に可愛がっていました。戦後、満州から、早苗叔母さんが子をつれて命からがら帰国した時の事を何度もはなしていました。それやこれやで、早苗叔母さんの着物を手にすると自然に涙っぽくなります。

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握手を廃しお辞儀を採用

スタンフォード大学のウイルス学者曰く『握手ではなく、日本式のお辞儀、あるいはお互いのひじをさわる、いわゆる安全握手にすると、(感染の)危険性はかなり減少します』。 この言葉を雑誌The New Yorker掲載の記事「Hands Across America by David Owen」の中で見かけた時、イギリスに留学して最初のカルチャーショックを受けた日のことを思い出しました。 『あなたは人に会うとかならず頭を下げますね。どうしてですか?』とたずねられた時は返事につまりました。これには後日談といったものがあります。以後、ひたすら頭を下げないようにと気をつけたのですが、1年後、日本の帰国して、すぐに『(留学したからといって)頭が高いのはいかん』と注意されました。ひたすら背筋を真っ直ぐにと努力したのが裏目に出たわけです。 この記事は商品名Purell というalcohol-based hand cleanerの歴史を紹介したものですが、1988年に発売後10年間は全く無視されたも同然だったのが、今や億単位で売れているとのことです。米国における院内感染の最大の原因が医療側の手を介しての感染で、年間約10万の患者死亡の原因とみられています(2002年時)。それ故、手は生物兵器(biological weapon)と呼ばれています。如何にして、手を清潔の保つかが問題になるのですが、CDC(The Centers for Disease Control and Prevention) は過去、水と石けんでの手洗いが最適としていましたが、目下、アルコール性のハンドクリーナーが最良と態度を変えました。 しかし、いくらクリーナーが改良されようと、実際に使用されなければ感染予防につながらないわけです。Purellの製造元では、電子科学を応用して、医療側の手の清潔の有無を探知出来るシステムを開発しているとのことです。

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ネブ柳

江戸歌舞伎荒事演じて差をつけり えどかぶき あらごと えんじて さ を つけり 陽子 紅涙をしぼるは上方藤十郎 こうるい を しぼる は かみがた とうじゅうろう

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漢字と和読み

歌舞伎役者の似顔絵で知られた浮世絵師のことを書いた本には、18世紀末に上演された江戸の歌舞伎の演目が次々と出てきます。例えば、『花菖蒲思簪』『二本松陸奥成長』『桂川月思出』『四方錦故郷旅路』『花都郭縄張』『松貞婦女楠』といった具合です。 読者にとって幸いな事には、これらはどれも平仮名付きで 『はなあやめ おもいのかんざし』『にほんまつ みちのく そだち』『かつらがわ つきのおもいで』『よものにしき こきょうのたびじ』『はなのみやこ くるわのなわばり』『まつのみさお おんなくすのき』と読めるのです。 面白い事に、言葉の意味は漢字を見ただけで十分理解できますが、平仮名だけを読んでは直ぐピンとはこないでしょう。漢字で意味が分かり、読みかたには仮名を使う。贅沢だと思わずにはいられません。

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ネブ柳

毛変え時雪を横目にハスキー犬 けがえ どき ゆき を よこめ に ハスキーけん 陽子 庭にはまだ雪が残っているというのに犬の抜け毛が始まりました。 という事は、冬は終わり、春がそこまでやって来た?

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「上京」という言葉

「. . .元禄6年11月(市川)団十郎は上京し、翌年9月まで京で芝居した。」元禄時代の歌舞伎事情を述べたこの文章を読んで、一瞬、ん??? しばらくして、明治維新までは上京と言えば京都に行く事だったと思い至りました。読んでいるのは、なぞの浮世絵師といわれる写楽について書かれた本ですが、浮世絵と歌舞伎役者は切っても切れない関係にありますから、かなりのページが歌舞伎の歴史にさかれています。ところが読み進んで行くと、「歌右衛門は文化5年に上京して江戸の人気を一気にさらい. . .」との文章にぶつかりました。この上京は明らかに江戸へ行った事をさしていますから、著者の誤りとしか思えません。 重箱の隅をほじるような真似はさておき、飛行機や新幹線を利用しての旅が普通になる前は「上京」という言葉には一種のロマンがあったような気がします。九州からですと、上京するとなれば夜行列車に乗って翌日東京着といった具合で、その夜行列車のベッドも2段か3段作りで最上段は列車の天井すれすれといったものでした。あのころは駅弁ももっとおいしかった。。。。

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