ご飯茶碗 勾付や口取用の小鉢 大き目の平皿 と書いたメモを持って、川端通りの陶器店に向かう。
ところが、那珂川に架かった橋を渡って直ぐにあるはずのお店は、なんどそのあたりを往復しても見つからない。時代に取り残された低い瓦屋根は消えて今風のビルに変わり洋品店があるばかり。
来るのが2年遅かったか。まっ、先年、平戸の古い大皿買えただけでも良しとしよう、と思い直して、もう一軒の陶器店がまだ営業しているのを願いつつ、商店街の奥へ向かう。商店街も終わり近くいささか心配になったところで、無事、見つかる。
お店いっぱいの陶器にうれしさと混乱の混じった気持ちで見て回っていると、赤絵の小鉢が目に付く。手に取ると、お店の奥さんが『お眼が高いですね』と喜ばせておいて、『お高いですよ』とくる。たしかに、他の小鉢類と比べると、10倍いや20倍の値段。『清水焼きの手書きで、バブル時代のものですよ』。
奥さんの説明によると、バブル時代には、この手の物がどんどん売れたとの事。『その頃に買っていらした方はもう来られません』。仕入れの値段もかなり高かったらしく、値引きして売るわけにもいかないらしい。面白い話を聞いた。2年後に日本に帰る予定だから、そのときには、また、このお店に行ってみよう。