Author Archives: YokoMKelley

Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 24

 

Winter sets in. (本格的な冬のはじまり)

 連日氷点下の気温が続き、いったん積もった雪が根雪になると、本格的な冬の始まりとなります。大陸の中央に位置する当地は気候がクルクル変りますが、冬季には雪が加わるため一層変わり方がめまぐるしくなります。

 気温がわづかでも上がると、地上のとなり、これらの湿気を含んだ空気が上空の冷気にあたると、(ひょう)、(みぞれ)、(あられ)と姿をかえてもどってきます。

 屋外一面氷と雪でおおわれた銀世界を彩るのは、真っ赤なカーディナル、青いブルージェイ、黒白縞模様のキツツキといった鳥達です。

 ちなみに、漢和 辞典の雨かんむりの部をひいてみると、載っている29漢字のうち霊や電などを除いて天候に関して普段つかうのは9字で、そのほとんどを、時としては1日の 内に数種体験していることになります。ところで、マウナケアの頂きはさておき、雪に縁のないハワイの皆様にも興味があるのは、雛祭りの飾りに使うぼんぼりを漢字では雪洞と書くことでしょう。(2005年 1 月10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 23

 
 ブッシュ大統領再選に伴い恒例の内閣改造が目下進行中です。

 推測、憶測に加えて自薦、他薦が飛び交っているようですが、当州のジョハン知事が農業相に選 ばれた事は大方の予期しなかったところです。

 国際舞台には登場せず、紛争現場で記者会見するといった機会も無く、国務相や防衛相に比べれば、確かに農業相 は地味な職務です。

 しかし、昨冬に発生した狂牛病の件に限らず、農蓄産物の輸出入全般で問題の解決には関係国間で複雑な交渉が必要である事実を考えれば、 農業相も重大な責任を負っていることは否めません。

 該事件での損失額が、11billion dollar(110億ドル)に達した、ネブラスカ州民から見ると、ブッシュ大統領の農業相選択にあたっては、実体験の有無が大きな比重を占めていると思 えます。 (2004年12月10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

 

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 22

 
 10月末に発表された制限付き米国産牛肉の日本輸入解禁は、ネブラスカ州にとってまったくの朗報で、やれやれというか、ほっと一安心しています。

 米国産牛肉の日本への輸出は総額17億ドルを越えるため、10ヶ月にわたる輸出禁止がとけたことは、肉牛生産者にかぎらず米国全体の経済に好影響をあた えること必至ですが、全米肉牛生産者協会では禁止以前のレベルに復旧するには、かなりの努力が必要とみています。特に、日本側は肉牛は、20ヶ月より若い ものと要求しているのが、今後の課題となっています。(2004年 11月 10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

 

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 21

 
  『仲秋の名月』 と聞いて、澄み切った秋の空の満月と障子に陰をおとす萩の枝を思い浮かべるのは、どうやら日本人だけらしく(それも今や少数 派になりつつあるようですが)、日英辞典の訳語には harvest moon (収穫の月)とあり、穀類の実る時期の月とされています。静の美に対する動の美といえますが、双方、 秋の名月を誉でる点は共通しています。

 と、夏の終わりを楽しめるのは、ここ内陸地帯では残念ながらごく短期間で、木々の葉が紅く、または、黄色に変わりはじめると、気温は急降下して、話題はもっぱら今年の冬の降雪量の多少に移ります。(2004年10月10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

 

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 20

 
 アメリカ合衆国は移民の国。東西両海岸地帯には各々チャイナタウンやジャパンタウン、あるいは、リトルイタリー等と呼ばれる区域があって、米国住民であると同時に、個人個人の人種背景を強調しています。

 たとえば、南部にはアフリカやフランスの影響が強く残っていますし、ニューヨークのセントパトリックデーはアイルランド系、そして、ハワイでもよく知られているオクトバーフェストはドイツのお祭りです。

 しかし、このあたり中西部における人種事情はあまり知られいないようです。ネブラスカ東北部に住んでみて、二、三の興味深い事実にぶつかりました。

 園芸でこの一帯に知られている町クラークソンは、チェコからの移民が建設、毎年催されるチェコ祭りでは、民族衣裳を着た女性達がコラチと呼ばれる甘いパンをつくります。

 ドイツ系の住民の 多くは、曾祖父母の年代にロシア経由で移住してきました。18世紀、ロシアのエカテリーナ女帝は自身の出身地であるドイツから、主にウ クライナ地方への移住をすすめ、その際、無税、無兵役を約束したのですが、女帝の死後、皇帝の位に就いたポール1世は女帝の約束を破棄してしまいました。 怒ったドイツ系住民はロシアを離れ、アメリカに再移住したという経緯があります。

 オークランドという町は、ネブラスカにおけるスェーデンの首都を自称していますし、毎年、チューリップ祭を開催するオランダ系の町もあります。

 こうした町々には、必ずと言ってよいぐらい、小さいながらも民藝博物館といったものがあり、祖先が持参したもの、移住後に使った農業機具類が古い写真と 共に展示してあります。また、オペラハウスと呼ぶレンガ造りの建物のある町もあります。そこでは音楽、芝居その他各種の催しがもたれということです。昨 今、あちらこちらで、しばらく使われてなかったそれらの建物を復旧する努力がなされています。 (2004年9月10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

 

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 19


 気温90度を越す日がつづくと、この一帯の主生産物である とうもろこし、並びに、大豆(ソイビ―ン)の成長に最適のシーズンになったことを意味し、今年は幸い害虫の異常発生も無かったし、このままいけば秋の収穫はまずまずであろうと、住民一同ほっとします。

 広大な農地にぎっしりと植えられたこれらの穀類は、高さ、色、 共に刻々と変化します。、

 ずっと以前、飛行機で中西部の上空を飛んだ際、眼下に広がる農地の多種多様の色に、ただ感嘆したのですが、その真っ只中に住んで みると、明るい緑はアルファルファ、濃い緑は大豆の葉、赤みがかった緑は穂の立ったとうもろこしと、パズルを解くような楽しみがあります。
(2004年8月10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

 

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 18

 
 7月4日の合衆国独立記念日を祝う各種の行事のうちでも、花火大会は夏休み中でもあり、家族連れに人気があります。当市では大きな湖のある公園で開催されます。

 湖の南岸に花火の仕掛けが設置され、見物人は持参の椅子や敷物を北岸のなだらかに傾斜した芝生の上にひろげます。花火の打ち上げが実際に始まるのは、暗くなる10時過ぎですが、その日は、ピクニックを兼ねて早くから 近隣の町や村から人が集まります。

 雷雨の予報が出ていましたが、雲間にときおり稲光が走る程度で、昨年のようなどしゃぶりにはならないようだと、空を見上げているうちに、稲光は予想以上 に急速に広がり、まもなく、盛大に挙がる花火をも圧倒するようになりました。生暖かい風も吹き始め、ゆっくり花火を楽しんでもいられなくなりました。花火 を挙げる人達も天気の変化に気がついたらしく、花火の間隔が、ぐっと短くなって、普段は10分かかるところを5分で終了したように思えました。そして、花 火の終了とほとんど同時に雨も降り出しました。

 といった具合に、落ち着かない花火大会だったのですが、考えてみると合衆国独立も多大な犠牲をはらって達成したのであって、花火大会が予定どうり何事も なく終わっていれば、そのことに思いを馳せることもなかったでしょう。

 近所の子供たちが昼夜の別なく打ち上げる花火の騒音も、不思議な事にあんまり気にさ わらなくなりました。(2004年7月5日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

 

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 17

 
 初夏のよく晴れた朝、ひょいと空を見上げると、梢の上を親指の頭大の白っぽい物体がいっせいに同じ方向に流れているので、すぁ、何者とよく見ると、それ は コットンウッド と呼ばれる木から出る胞子の群が風に吹かれているのでした。

 このコットンウッドは州木で、初夏には木綿(コットン)の花に似た白いふわふ わの胞子が町中いたるところに漂っています。

 アレルギー誘発因子のひとつとみられてはいますが、高くそびえる姿を愛されてか、いまのところ州木としての面 目は保っているようです。(2004年6月10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

 

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 16

  4月の初旬、 日本に1週間ばかり行ってきました。

 日本の春といえば桜の花ですが、近年は、おおむね開花の時期が早くなり、新入生の入学式を祝う時期よりも、むしろ3月の卒業式の時に花びらが舞うように なったので、半ばあきらめていたのですが、到着した日とその後2、3日が、ちょうど満開といった幸運にめぐまれ、久し振りに楽しむことができました。

 ハワイのみなさんにとっては、日本訪問はさして珍しいことではないでしょうから、詳細は省きますが、ひとつ気が付いたのは、デパートのエレベーター嬢が存在しなくなったことです。

 4年前に帰国した際にはエレベーター嬢がいて、懐かしかったのですが、すでにその当時、新式の(老舗でない)デパートでは、エレベーター嬢を廃止してい たかもしれません。ともあれ、日本に行ったら お辞儀をするのを忘れない様にと肝にめいじていましたので、エレベーター嬢が 「いらっしゃいませ」とお辞儀する度に、こちらもお辞儀を返さずにはいられなかったのを覚えています。

 今回、感心したのは、脚の弱った母のためにデパートで車椅子を借用できただけでなく、買い物を終えたら、デパートの顧客係が親切にタクシー乗り場まで同 伴してくれたことです。翌々日、同じデパートに出かけましたら(日本滞在中は、連日、市の中心街にでかけました)、くだんの顧客係の女性が勤務中でしたの で、厚くお礼をいいました。 (2004年5月10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

 

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Dr. Yoko Kelley のネブラスカ便り 15

 
 春到来を真っ先に知らせてくれるのは、南から飛んで来るロビンです。

 渡り鳥は太陽の位置で移動の時を決めるらしく、毎年春分の日がすぎると、ロビンは確 実にやってきます。時には雪が降ったり、気温が零下になって地面が凍り、地中の虫を獲って生きているロビン達は大丈夫かなと心配する時もあります。

 時を同じくして、スーパーマーケット日曜大工店には、各種の花、野菜の種袋がならびます。袋には美しい花やみずみずしい野菜が印刷されていて、思わず、あれこれ買ってしまいます。

 さらに暖かくなると、これらの店の広い駐車場の一角にカマボコ形のビニールハウスが出現します。これは、仮設園芸店で、ビニールハウスが立ち上がると、 ほぼ毎週、花や野菜の苗が大型車にいっぱい積まれて運ばれてきます。近隣の村や町の苗木場 (nursery) からはもちろん、かなり遠くからも運ばれてきます。

 このビニールハウスは、6月の末にはたたまれて、仮設園芸店は、来春まで陰も形もなくなります。種や苗を購入した買い物客は、あとは夏中、これらの世話に追われるという次第です。  (2004年4月10日)


(ハワイパシフィックプレス連載)

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