ハワイ・パシフィック・プレス特集号掲載記事(2)


現在、鎌倉で裏千家茶道教授をしている中島美貴代さんとは、27年のおつきあいになります。
美貴代さんは、ナコスをホノルルに開設して、最初の英語の生徒さんでした。
その後、日本でも長い散歩で会える距離にいて、お互いゆっくりペースの親友です。
ハワイパシフィックプレスの仲嶺社長からこの企画のお誘いを受けた時、一番にご紹介しました。


(以下、新聞掲載記事)

August 1, 2014
Hawaii Pacific Press


ハワイから帰国して早や17年が経ちました。ハワイには9年程暮らしていましたが、今でも青く澄み渡った空、紺碧の海を懐かしく思い出します。素晴らしい気候、そしてたくさんの自然に恵まれた環境で、のんびり、ゆったりとした時を過ごしたハワイは、私にとって楽園、パラダイスでした。

帰国後、私はずっと鎌倉に住んでいます。武家の古都、鎌倉は湘南と呼ばれ、日本では住んでみたい街の3位にランキングされる程人気のある場所です。東京から電車で約1時間と言う程良い距離に位置し、三方向を山に囲まれ、目の前に広がる海、そんな自然豊かな土地柄が人気の理由でしょうか。一年を通して、日本国内だけでなく、海外からの観光客で溢れています。

私は、鎌倉でも海に近い材木座海岸の側に住んでいます。ここからはお天気の良い日には伊豆半島や江の島が見え、運が良ければその先の富士山を臨むことが出来ます。マリンスポーツも盛んで、休日には多くのサーファーが波を求め、またフラダンスを習う方も沢山います。昨年には、鶴岡八幡宮の舞殿に於いて、ヒロのフラダンスのグループが古典フラを奉納したりと、そういう意味では似通ったところがあり、ハワイと鎌倉は近い距離にあると感じます。

私の仕事はと言いますと、ハワイでの生活もそうでしたが、日本の伝統文化である茶道を教えています。鎌倉はご存知の通り神社、仏閣が多く、そこでよくお茶会が催され茶道の盛んな土地でもあります。しかし近年では、若い人達の間で茶道を学ぶ方が少なくなっており、また茶道ばかりか全体的にも日本の文化を学ぶ方が減少傾向にある様で、これはとても残念な事だと思います。慌しい現代社会に生きるからこそ、心にゆとりを持ち、季節の移ろいを感じて欲しいですし、また、他に対する心配りやおもてなしの心も、茶道を通して多くの人に学んで欲しいと思っています。

四季のない常夏のハワイでは、日本独特の季節感を味わうのは難しい事ではありましたが、逆に無ければ無いなりに、身近なものを茶道具として見立てたり、和菓子が手に入らなければ自分たちで手作りすることも覚えましたし、色々と工夫する事でハワイならではの茶道を楽しむことが出来ました。そんなハワイでの経験を生かしながら今、私は微力ながらも茶道の良さを伝えるべく日々忙しく頑張って居ります。時折、テレビで放映されるハワイの映像を見る度に、また懐かしいハワイを訪れてのんびりしたひと時を過ごしたいと願っています。


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