医療川柳



顔をあげ笑顔で向かう次の部屋

かお を あげ えがお で むかう つぎ の へや



病院で働いていると、生死に関わるいろいろな場面に立ち会います。良くなっていく患者さんをみると、とても嬉しくなります。でも、逆に悪くなって行く方や、突然亡くなる方もいます。


働いて一年目の時、担当患者さんが突然急変して、心肺蘇生をしても効果なく、亡くなってしまうまでの間、病室の前から離れられなかったことがありました。


その時私は先輩からかなり怒られました。ショックな気持ちも分かるけれど、他の患者さんもいるんだと。ああやってただ悲しむのが仕事なのか?自分の仕事をしろと。私ははっとしました。それからはひとまず悲しい心は別の場所において、仕事時間が終わってからじっくり向き合うようにしています。


今でもやりきれない時はあります。でも、次の患者さんが待っています。あの時の先輩の言葉を思い出し、気持ちを切り替え、患者さんの元に向かっています。





「なに食べたい?」「なんでもいい」に皆涙

「なに たべたい?」 「なんでも いい」に みな なみだ



先日、嚥下障害のある患者さんの飲み込みの検査をしました。検査により、食べ物が誤って気管に入ることなくうまく飲み込めるようになっていることがわかりました。その場にいた医師、看護師、リハビリスタッフがとても嬉しい気持ちになりました。


ご本人に結果を伝え、食べたいものを問うと、「なんでもいいです。」と答えられました。元々食べることが好きな方だったのに、病気になって何ヶ月もずっと食べれない状況だったので、本当になんでも良いから、とにかく食べたいという気持ちだったのでしょう。私達は感動して涙が出ました。


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1 Response to 医療川柳

  1. YukiyoFujisaki's avatar YukiyoFujisaki says:

    チェイさんへ
    この俳句には私の気持ちが込もっています。魂の句です!
    是非翻訳してください!
    最初の句の、「顔をあげ」は単なる動詞ではなく、感情を押し殺し何とか勇気を振り絞っているという感情が込もっています。

    二つ目の句の「何でもいい」には、今までの闘病を乗り越え、ようやく食べれると聴いた時の患者さんの気持ちがこもっています。

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