亡き父の遺影には毎朝お線香を焚いていますが、オマハに移って来て以来の度々の引越しに、きっと落ち着かなかったことでしょうと、罪ほろぼしの意味で、鐘を備えることにしました。
こちらでは仏具は一般に Healing Center(瞑想道場ですね)と呼ばれる所にあるお店で手に入ります。お店に入ってみると、棚に大小の鐘が陳列してあります。鐘を打ってみると、それぞれに違った趣きの音で、出来る事なら、皆買いたくなるほどです。
自宅の部屋の広さ(むしろ、狭さ)を考えて小さめの鐘を買って帰途につきましたが、ふと、お店では鐘突きの数が鐘の数より少なかったのを思い出して、鐘突きは別に見つけなければならないのかと、意外な問題に直面。
オマハ市にはヒンドゥー寺院はありますが、ヒンドゥー教では鐘を用いませんし、勿論 仏具専門店なんぞありませんから、さんざん考えて、台所用品店に行ってすりこぎみたいなものを見てみようと思いつきました。
話を簡潔にしますと、すりこぎの思いつきは悪くなかったのですが、帰宅して、袋をひらいてみるとちゃんと鐘突きは入っていたのです。写真でおわかりのように、鐘をのせている布団がやけに大きいのですが、お店でこの布団はかなり古いのでとくれたのでありがたくもらったのです。古くくたびれてはいますが、絹で鐘とおなじ出身地であるネパール製で、大変貴重なものが手に入ったと喜んでいます。
