A dog, a chain, and some cowards

I was hanging out with my friends one night down the street from one of their houses. It was totally quiet. All we could hear was a dog nearby that always barked at us, but he was chained up. On this night, it was pitch black. We could hear the dog barking again. We decided to walk back to my friends house, when we heard a chain rattling.

The chain was rattling really close to us. The dog had somehow broken his chain and was following us. We decided to run back to the house. The chain rattled louder and faster. The dog was chasing us. So we ran faster and the rattling became louder. We got tired from the running and slowed down.
Eventually we stopped and tried to listen for the dog. It was so dark we couldn’t see down the road or see each other. We didn’t hear the chain anymore so we decided the dog had run away. When we started walking again, though, the chain started rattling again. We were scared. Somehow, this dog was playing with our minds. It stopped when we stopped and ran when we ran. We were just about to run off again when one of our friends said for us to stop. We asked why we should stop. There was a crazy dog chasing us. He said to stop, that there was no dog chasing us. He realized he had a chain attached to his wallet to keep him from losing it.

We could hear the dog barking in the distance. We were running from ourselves the whole time. You might think we were nine or ten years old at this time. No, we were fifteen or sixteen. We realized we were natural born cowards. And not too smart, either.


一匹の犬と鎖、そして、臆病者達

 ある夜、私は、数人の遊び友達と友人の家を出て、ぶらぶらしていました。あたりは、物音一つしませんでした。聞こえるものは、すぐ近くの、いつも私達に吠えかかる犬の泣き声だけでした。しかし、その犬は、鎖でしっかりつながれていました。その夜は、真っ暗やみでした。いつもの犬の泣き声が、再び、聞こえてきました。そして、ガチャガチャという鎖の音がした時、私達は、友人の家に引き返すことにしました。

 ところが、ガチャガチャという鎖の音は、すぐ側まで近づいてきました。どうも、その犬は鎖をこわして、私達のあとをついてきているようでした。私達は走って帰ることにしました。しかし、鎖の音は、ますます大きく、早くなりました。犬が追いかけてきているのです。私達はスピードをあげました。すると、鎖の音も大きくなっていきました。私達は走り疲れて、次第にペースが落ちてきました。ついに立ち止まり、犬のいる気配に耳を澄ませました。そこは真っ暗で、走ってきた道も、お互いの顔もよく見えませんでした。幸い、鎖の音は聞こえなくなったので、犬は逃げたのだと判断しました。私達は、再び、歩き出しました。しかし、鎖がまた、ガチャガチャと音を立て始めたのです。私達はおびえました。どいうわけか、この犬は、私達の心と遊んでいるのでした。私達が立ち止まると犬も立ち止まり、私達が走ると犬も走り出しました。

 友人の一人が止まれと言った時、私達は、ともかく、また逃げ出そうとしていました。私達は、どうして止まらなければならないのかと尋ねました。夢中になって追いかけてくる犬がいるというのに。しかし、友人が止まれと言った時、もはや追いかけてくる犬はいなかったのです。彼は、財布につないでいた鎖が外れていたことに気づいたのでした。

 犬の泣き声が遠くに聞こえていました。私達はずっと、私達自身から逃げ出していたのです。皆さんは、この時、私達が9才か10才ぐらいだったと思われるかも知れません。いいえ、15才か16才だったのです。私達は、生まれつきの臆病者だと気がつきました。そして、さほど賢くないということも。

いっぴき の いぬ と くさり、そして おくびょうものたち

 あるよ、わたし は、すうにん の あそび ともだち と ゆうじん の いえ を でて、ぶらぶら していました。あたりは、ものおと ひとつ しませんでした。きこえるもの  は、すぐ ちかく の、いつも わたしたち に ほえかかる いぬ の なきごえ  だけでした。しかし、その いぬ は、くさり で しっかり つながれて いました。その よる は、まっくらやみ でした。いつもの いぬ の なきごえ が、ふたたび、きこえて きました。そして、ガチャガチャ という くさり の おと が したとき、わたしたち は、ゆうじん の いえ に ひきかえす ことにしました。

 ところが、ガチャガチャ という くさり の おと は、すぐ そば まで ちかづいて きました。どうも、その いぬ は くさり を こわして、わたしたち の あと を ついて きている ようでした。わたしたち は はしって かえる ことにしました。しかし、くさり の おと は、ますます おおきく、はやく なりました。いぬ が おいかけて きているのです。わたしたち は スピード を あげました。すると、くさり の おと も おおきく なっていきました。わたしたち は はしりつかれて、じだいに ペース が おちてきました。ついにたちどまり、いぬ の いる けはい に みみ を すませました。そこは まっくらで、はしってきた みち も、おたがい の かお も よく みえませんでした。さいわい、くさりの おと は きこえなく なったので、いぬ は にげたのだ と はんだんしました。わたしたちは、ふたたび、あるきだしました。しかし、くさり が また、ガチャガチャ と おと を たてはじめたのです。わたしたち は おびえました。どいうわけか、この いぬ は、わたしたち の こころ と あそんで いるのでした。わたしたち が たちどまる と いぬもたちどまり、わたしたち が はしる と いぬ も はしりだしました。

 ゆうじん の ひとり が とまれ と いった とき、わたしたち は、ともかく、また にげだそう と していました。わたしたち は、どうして とまらなければならないのか と たずねました。むちゅう に なって おいかけてくる いぬ が いる というのに。しかし、ゆうじん が とまれ と いった とき、もはや おいかけてくる いぬ は いなかったのです。かれ は、さいふ に つないでいた くさり が はずれていたこと に きづいた のでした。

 いぬ の なきごえ が とおくに きこえていました。わたしたちは ずっと、わたしたち  じしん から にげだして いたのです。みなさん は、このとき、わたしたち が、きゅう さい か じゅっ さい ぐらい だったと おもわれる かもしれません。いいえ、じゅうご さい か じゅうろく さい だったのです。わたしたち は、うまれつき のおくびょうもの だと き が つきました。そして、さほど かしこくない ということも。

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