☆ 若い女の子。痛みに弱く、いつもムスッとしている患者さん。
そんな子に限って点滴が多く、しかも血管が細く見えない。
ちょっと刺しただけでびっくりするくらい痛がるから看護師も悪戦苦闘。
そんな噂を聞いてた患者さんに私が点滴をする勤務がとうとう回ってきた。
平静を装い「確かに血管細いんやねぇ。青あざになって痛そうやねぇ。」と話しながら…
一回目失敗 (汗) しかし痛いのリアクションが薄い。
二回目成功 (嬉) よしっと思い、退室。
そして次の日も私の勤務で点滴に。やや緊張感を持って部屋へ行き、点滴の準備をしていると…。「とろみどりさんて読むんですか?」と名札を見ながら聞かれた。おぉっしゃべった…とびっくりした。
「とろみどりさんの点滴が一番痛くないです。昨日点滴が終わってから言おうと思ってたけど来なくて…。お母さんに言ったら『専属の看護師さんになってもらったら?』と言われました。」と話しながら、笑った。おおっ笑ったっ。普通の子やんっ。言葉にも笑顔にも感無量になって泣きそうになった。まぁ今から針を刺そうとする手にはプレッシャーがかかったけど(笑)、なんとか一発でいけました。
やっと入院中、心を許せたんかな〜と安心。それからは会う度にニコッと笑い返してくれました。よかったよかった。よくやったとろみどり。