ある患者の奥さん


穏やかで我慢強い患者さん。若い。奥さん、きれいな方。脳疾患で意識レベルが低下。一見普段と変わりないけど、症状で自制が利かなくなって、失調もあり日常生活行為がスムーズに運ばない。こっちが促さないと気だるく寝ているだけ。無表情。原因も分からず治療ができないので症状は悪化傾向。今回、転院することになったけど、向こうで原因が明確になって治療できたらいいな。

奥さんの取り乱した姿が記憶に残ります。「なんでこんなことができないの? いい加減にしてよ。」と。絶対看護師の前では笑顔で気を遣い続けていた方だったから、本当に限界に来ているんだなと。「病気が招いている症状ですからね…。」というけれど、果たしてコレは奥さんにとってプラスに働く言葉なのかどうか。。。

今までたくさん頼りにしてきた、自分の一番隣りにいた存在が、病気で人格が変わって、何を考えてるか分からなくなって。一番しんどくて支えてほしい「今」に、いつもの支えがなくて。でも否応なしに自分がしっかりしなきゃいけなくて。

奥さんの気持ちを考えるといっぱいになる。もっと話を聞く機会を設ければよかったな。なんていっても後の祭り。奥さん頑張れ。頑張ってるけど、今でも十分。

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