オマハで発行の或る月刊紙(広告代で維持されているので無料)の片隅に「Dead Sea Scrolls Exhibit (死海文書展示)」とあるのをみつけました。月刊紙は8月号でしたから、おそらく見逃したのでは、と半ば諦めて期日を確かめると2日後に終了とのこと。展示場所は、オマハ市の北東部にあるMormon Trail Centerで、これは19世紀にモルモン教信者がイリノイ州からユタ州に移住した際に越冬した地を記念して建てられたものです。そこは車で行ってもかなりの距離ですが、それよりも特定の宗教教団による展示であることにひっかかりがあったのですが、その点は展示を見た後に改めて考えることにしました。
それよりも「死海文書」についての予備知識があったほうがよかろうと、数年前に購入した本に目を通してみました。「死海文書」は長年にわたって研究が進められているとのことです。この本は1996年発行ですから、10年間にどれほどの発見があったのかがわかります。
センターに入ると、まず、「死海文書」の発見(1947年)から解読に至る経過を紹介したビデオの上映がありました。隣接の展示室には、文書、2000年間これらの文書を収めていた壷の他に、文書を書いたとされるユダヤ教の宗派の住居のモデル、死海近辺の地図などが展示されていました。文書や壷は全て複製でしたが、文書の端に「Kodansha, Ltd. (講談社でしょう)」と複製元が印刷されていました。これまで推測するだけであった文書や壷の実際の大きさがわかったのはなによりでした。
帰宅して、インターネットで、「死海文書」を検索してみたところ、今年6月から12月までサンディエゴの歴史博物館で本物の死海文書を展示しているとのこと。文書の出所については、現在、ユダヤ教の宗派説、エルサレムの図書館説とにわかれており、また、なぜ多数の写本をしたのかについても、まだ謎であり、一方、これらの疑問は全て解決したと受け止められるモルモン教センターの展示とは食い違いがあるようです。

