「アメリカ」 ひざくりげ (2)

 予約していたパシフィックホテルの送迎車に乗る。広漠とした景色の中を30分位走って、市の中心部のホテルに到着。娘は、早速、洗濯に取りかかる。室内には物干しの設備あり、アイロン台あり、裁縫道具一式も棚に用意してある。旅の知識の乏しい私は、最近のホテルの行き届いたサービスには妙に感心する。このホテルに2泊。

 次の日、アリゾナ州フェニックスまで飛行時間2時間半で到着。次の便まで5時間待つことになる。濃霧発生のため出発時間が大幅に遅れるらしい。

 フェニックスの待合室ではアナウンスは一切なし。専ら電光板で知らせる為、電光板の前は、それぞれの出発時間を確かめる人で混雑。私は凡て娘に任せて、人波を眺める。

 アリゾナ州はアメリカ本土の中でも気候温暖な土地と聞いていたが、真冬の日本から出てきた私は、半袖姿で歩いている人には驚く。勿論、毛皮コート姿の旅行者も多く見かける。

 顔色の違う人達を、もの珍しくみているうちに、時間が過ぎ、次の便、ネブラスカ州オマハ行き飛行機に搭乗。2時間半、夜8時頃到着。外は暗闇、人影も疎ら。

 予約のホテルからの迎えの車に乗る。其処で一泊。翌朝、窓の外を見ると一面の銀世界。これにも声を出して驚く。 ホテルの朝食メニューは、オートミールとコーヒー。別の器にミルク、干葡萄、ざらめ、バナナ、苺など果物いろいろ好みに随ってオートミールに交ぜる。

 ホテルの前から娘の車に荷物など積み込んで出発。雪景色を眺め乍ら2時間、やっと到着。 娘夫婦の家では50日間生活したのです。

十年の回顧

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