重たい話(はなし) しますね


深夜勤。最初の、準夜勤からの申し送りの時間帯に人工呼吸器がついた患者さんが亡くなった。意識レベルクリアな方だったのに、数日前から目がモウロウとしてきて、今日夕方に人工呼吸器にのったばかりだった。

家族も来ない孤独な死だった。誰からも見守られず、1人で逝ってしまった。あえて言うなら、医療者しか見守らない死だった。血のつながりだけで引き取りに来た家族。式は挙げないのかもしれない。 そういう生き方をしてきたんだろう、と上の人たちは話す。仕方がない。……。

にしても、私にはあまりにも寂しい死に映った。「人が死ぬ」って、そんなに簡単なことではないし、軽いものでもないでな。 自分の人生の最後の最後のさよならの瞬間。たとえどんな生き方をしてきたとしても、死を誰も立ち止まらず振り返らず簡単に通り過ぎちゃ、うかばれないよ。そんなん悲しいよ。

結局、ただの自己満足に終わるのかもしれないけれど、この方と少なからず関わってきた看護師の1人として、この死を通り過ぎず立ち止まろうと思った。本当にただの自己満足かもしれん。涙を流すことしかできん。忘れたくないね。

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