「すずめの子、そこのけそこのけ、お馬が通る」と一茶の句に読まれ、稲穂が実る秋になると大挙して飛んできて、苦労して育てた米粒を失敬する すずめ は、日本では人気があるとは言いかねます。
色もぱっとしない茶色の小鳥という印象しか持たなかったそのすずめが、当地に住んでみて、実は、すずめにもいろいろあって、色も鳴き声もさまざまであることを知りました。
白喉 (white throat)すずめ は、 その名の通り喉がマスク形に白く、さらに、頭は黒白の縞模様でどことなく古代エジプトのツタンカーメン王の頭の飾りを思わせるので、King Tut と呼ぶことにしています。これまでは春と秋の年2回、短期間だけ滞在していたのが、この秋はそのまま居つくようです。、気候の変化のためか、あるいは、そ ういった習性なのかはっきりしません。
鈴虫に似た鳴き声の持ち主は chipping sparrow で、赤い帽子を被っているのは、American tree sparrow です。
大陸の中央に位置する当地は、季節の変わり目に移動する鳥の一時休憩所であり、また、周辺は自然が拡ろがっているせいか、日本では深山幽谷に入らねばお目にかかれない種類の鳥が裏庭にやってきます。そういう訳で、毎年のカレンダーは、つい野生の鳥の写真のものを買ってしまいます。(2005年11月13日)
