赤字から黒字へ

 土日に参加した中四国ポスト医ゼミで坂出市立病院へ行ってきました。坂出市立病院が赤字から黒字へと再起した軌跡とその方法を書きとめておきたいと思います。

昭和54年から平成3年まで赤字を続けた坂出市立病院、負債は数十億にのぼりその状況を変えようと市は院長交代が必要と判断。当時、できてからまだ月日の浅かった香川医科大学から塩谷泰一先生が院長として就任。

赤字に危機感をもたない職員、残業手当がつくのが22時からという理由で、救急の手術を遅らせる医師。仕事に生きがいも何も感じず、誰のために医療をやっているのか自覚がない状態だった。着任1か月ほどで廃院勧告を受け、すべての職員の昇給停止を前提に猶予をもらう。

結果を求められる中での改革。

この中で院長は、意識改革が重要と考える。いくら設備、やりかたを変えたところで職員そのものの意識を変えないと先につながらないからだ。しかし、意識を変えるというのは並大抵のことではない。そのために塩谷院長が行った改革、特になるほどと思ったものを示しました。

・医師、看護師、放射線技師、理学療法士…、様々な職種を各職種から数人集めて横割りのグループを作り、各職種の業務とは全くことなる部署を作ったこと。たとえば、美化の部署だったり、園芸の部署なり、イベントの部署なり。そうすることで、普段ほとんどコミュニケーションをとることのない部署とのやりとりが可能になった。またこの職種の垣根を取り払うことが、なにか新しいことをやるときに、その新たな作業を押し付けあいするのではなく他のコメディカルと分担しながら物事を進めようとする姿勢ができる。すべては、他職種への信頼感につながる。

また、針刺し防止チームなどのように、ある人に注意を促す必要のあるものは、上から物を言うよりは、なるべくふらっとな関係から注意を受ける方がうまく機能する。このへんのバランスに気をつかわなきゃいけない。

・事務や特別な部署が、ほぼ単独でやる病院経営に全員が参加できるようにする。またトップとしては、新たな機器購入の要望がでれば、その部署が、「これだけの努力もしたし、~もした。だからこの機器を購入してほしい」としう形で子供が、いい成績をとったからご褒美頂戴といった具合にやり、よく吟味した上で判断する。

・院長が月一回病院の中をチェックする。それこそ、ほこりのたまり具合まで。

・医師の診察風景を撮影。これによって自分の話しているところを客観的にみることができまた、先輩からのアドバイスをもらえる。

・当たり前のことを当たり前にやっていく。

カリスマ的存在の塩谷院長により坂出市立病院は劇的な変化をし、病院として再起した。赤字が黒字に変わったことで離島などの赤字覚悟の訪問医療をすることにも成功した。現在、坂出市立病院で塩谷院長はいないが、スタッフ全体が、こうすればいいのではないか、という自発的な動きができており、院長というのはかざりのようなものだという。

医療とは、なんのためにあるのか?常に考えながら残り5年半を過ごしたい。坂出市立病院理念の一つ

医療の使命に情熱を燃やす集団であるべし

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