両〇予備校物語

2000年春、大阪某所、46寮という名を借りた監獄が俺達を待っていた。
俺達が一年を預けたこの46寮、日本で唯一、民主主義が存在しない所である。
18歳という青春を共に過ごした仲間とのこの一年間は
俺にとって忘れられないものとなった。

注 このサイトはでたらめに俺が予備校で思ったこと感じたこと、また今思った。
ことをドンドン書いていきます。そしていくつか貯めたあとでまとめ直そうと
考えていますので今のところ脈絡がないことが多々あります。

46寮とは、大阪にある両○予備校の中でも異質の寮である。

なぜか?

まずは、寮監。

予備校の寮監なのになぜか元自衛隊レンジャー部隊所属であり、
寮を統括するの総指揮官である。のちに、
「おまえは俺の指揮下にある。俺が黒と言ったら黒なんや」
という名言を残す。

46寮の施設
46寮の施設は、一言で言えば監獄である。
ありとあらゆるところに脱寮を防ぐための工夫がこらされている。

1.柵及び塀
施設を囲む柵がある。当然建物には柵というのはつきものだ。
しかしこれが普通じゃない。柵は、ブロック塀の上に鉄格子のように
金属の棒を並べたようなつくりになっているのだが乗越えられないように
先の方がとがっている。間違いなく刺されば死ぬ。
そればかりかネズミ返しのような鉄の棘が内側に向かって反り返っ
ていて塀を越えることは不可能。

2.入り口
入り口には、お決まりの監視カメラ。もちろん外からの進入者ではなく
中からの脱寮者を監視する。寮生をビビらすにはうってつけの代物。
このため塀を越える以前に入り口を通ることができない。

3.法律的精神拘束
まず、寮・学校には様々な規則があり、その規則を破ると反省書を書かされる。
反省書が3枚貯まるともれなく始末書1枚を書かされる。そして始末書3枚が貯まると
自動的に退学、退寮となる。行為によっては、即始末書となるので注意がいる。
厳しいものでは即退寮になりかねないのでご用心。この規則ここからが重要。
入学時に、これらの規則を守れず退寮、および退学となった場合一切のお金は
返金いたしませんという文に同意書を書きさらに拇印を押さされるのだ。こうして万が
一首になろうもんなら金が一瞬にして無駄金に変わるという、いわばおどしがあるのだ。

坊主率
野球を知っている人なら当然知っているが、野球には防御率というものがある。
防御率とは、ピッチャーが登板したときに何点とられてしまう可能性があるか
というのを示す数値で、いわばピッチャーの能力値である。
46寮には、それにちなんでつけられた坊主率というものがある。
ずばり坊主率とは、その階に住む寮生が坊主になった割合を示すものである。

つまり
坊主率=坊主頭÷その階の寮生数×100

さらに
頭髪を守りしもの=(1-坊主率÷100)×寮生

ちなみにシーズンを終わるまで(予備校をでるまで)の最終坊主率は八割を超える。
瞬間坊主率でも四階などでは八割を超えたことがある。

予備校に行くと壁に恋愛禁止という張り紙をしているが
それどころじゃねぇ。

坊主への道のりはいたって簡単だ。
なにか一つでも規則を破り反省書、始末書をくらえば、それで、頭髪という財産を失う。

あとは週に一度開催される、寮監による
「カットショー with MYバリカン」  の超アリーナ席に座るだけ。

坊主なら俺もしたことがあるぜ!といっているそこの君!
オシャレの坊主とはわけがちがう。
寮監のいう坊主は、1枚刈り、最悪五厘刈り。
つまり頭皮むき出し、かの有名なガガーリンの名言

頭は青かった。
とはこのことである。

最後にあなたに質問です。
1.あなたなら坊主にならない自信ありますか?
注:軍隊には連帯責任というものがあります。

2.はたして私は坊主になったでしょうか?
解答はご想像におまかせします。

班制度
寮内では、生活する最低の集団として班が存在する。これが坊主率でも述べた
連帯責任の運命共同体となる。班は二階から四階まで各階三班ずつに分けて
計9つの班で構成される。ちなみに俺は1班である。(後に9班となる。)
班には週交代で当番があり起床ラッパ(放送)、風呂取り、非常水の汲み替え
など仕事が盛りだくさんである。詳しいことは後々話していこうと思う。

寮生活(朝編)

朝、5時50分
「総員起床、総員起床。」

俺達のすがすがしい朝が幕を開ける。起きるなり速攻で全員食堂集合。
食堂に入る前、(夏場からだっけかな)手を消毒用の洗面器で洗う。よって
集合の際タオル又はハンカチを忘れていたやつにはもれなく寮監の檄が飛ぶ。

自分の牛乳かコーヒー牛乳を取り各自自分の席に付く。六時までに集まれ
なかった者はなんらかの処分が下る。朝起きたのそのときからサバイバル。

寮監は全員がそろうまで、タバコをスパスパふかす。

六時になると、朝礼が始まる。寮監の自衛隊での話しや、いわゆる説法のようなもの
話すが正直あまり覚えていない。ただ寝ているのが見つかると大変なことになるので
みんな必死で耐える。そういえば北朝鮮の話になるとかなり批判してたのが印象的だ。
そのあとは三人ずつ前にでて自分のことを話す。お題は寮監が与えていてそれを全員
が話すとまたお題が変わる。確か始めは自分の故郷についてだった気がする。

朝の献立
朝のメニューはほとんど変化はない。まず食パンとロールパンが主食。ジャムはイチゴ、
マーマレードの二種類が選べる。トースターが各班に一台ぐらいあるがほとんどの人間
はパンを焼くというような野暮なことはしない。そんな時間はねぇ。
それにサラダがでるが大学の学食ででるサラダよりお粗末なものが小さな皿に出てくる。
トマト一片、ちり紙より薄いハム1枚、チーズのどれかがメインディシュだ。
18歳という育ち盛りの俺達。食べ物に文句は言ってられない。とにかくかっ食らう。

1班の俺の友達は、大のトマト嫌いだった。
トマト一片でたときやつがいつも口にしたあの言葉は今も忘れない。

「こんなもん食えるかーっ!豚の糞よりまずいわ」
もちろん俺もベタな突っ込みは忘れなかった。関西人として
「おまえ豚の糞食ったことあるんかよ!」
男だけの社会ではくだらないことでもの凄い盛り上がりを見せることがある。
このような環境ならなおさらだ。
食い盛りということがさらにことを加速させる。
朝の限られた時間でどれだけのパンをたいらげることができるか。
朝飯を食べながら笑いを止めることができなかった。

そいつの名は
マサキ
立方体完食を成し遂げた男の中の漢

なにかと忙しいので中途半端でごめんちゃい。
次回はもまた朝編について話ます。

つづく
適当に更新していきます。。

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